信託の契約書

 特別損失の計上などで株価が下落したのを機会に株式を後継者に贈与したい。
 しかし、後継者はまだ未成年だ。
 信託を利用しよう、という場合なら。

 一般社団法人を受託者にして、父(現経営者)が理事に就任する。
 理事を交代すれば事業承継は完了。

 次のシンプルな契約書で可能(と思います)。

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 第1条 信託の設定
 委託者である田辺太郎は、一般社団法人〇〇を本信託の受託者として、委託者が所有する第3条記載の信託財産を次の条項によって信託する。

 第2条 信託の目的
 受託者は次の事業を行う。
 ①信託産業株式会社の株式にかかる各種株主権の行使
 ②その他信託の目的を達成するために必要な事業

 第3条 信託財産
 信託産業株式会社の株式

 第4条 信託期間
 次の事由が生じたときまでとする。
 ① 受益者が死亡したとき
 ② 受益者が代表取締役に就任したとき
 ③ 信託産業株式会社が解散したとき

 第5条 受益者
 ① 委託者の長男
 ② 受益者は、受益権を譲渡または質入その他の処分をすることができない。

 第6条 信託の終了
 ① 第4条記載の事由が発生したとき
 ② 信託法に定める信託の終了事由に該当したとき

 第7条 信託終了の際の帰属権利者
 ① 受益者
 ② 受益者が死亡しているときは、受益者の子とし、相続人の子がいないときは委託者の次男

 第8条 その他条項
 (省略)

    平成25年10月25日

 住所 京都府京田辺市○丁目△番□号
    委託者 田辺太郎