2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

オリジナリティ

専門家はオリジナリティが必要です。税理士のオリジナリティには、どんな種類があるのか考えてみました。 1 誰も知らない通達や質疑応答を知っている。 2 難解な条文を執念で解読している。 3 専門領域をもっている。 4 誰でも知ってる知識を誰も気付か…

自分は触媒

自己啓発本というのは、成功する人の考え方や生い立ちと結果との間には因果関係があるから、自分を変えれば成功できるということを書いているわけですが、個人的にはそのような本は読む気になれません。 決断力とリーダーシップがあっても人生に失敗した人は…

IFRSの思想

IFRSは、貸借対照表を時価評価した企業の売却価値を開示することを目的にしています。利益は、純資産の差額である包括利益。つまりどのような経緯で利益が発生したかという歴史を問わないわけです。それを明らかにするのが損益計算書でした。そんなのは…

税理士の知識の価値

法人税率は引き下げの方向ですが、扶養控除の廃止、配偶者控除の縮小、相続税の基礎控除引き下げ、給与所得控除の上限制度など、全体としては、増税の気配です。将来は、消費税率もアップするでしょう。 税理士業務の視点で考えると、税率が2倍になれば、節…

読書33 行動経済学

行動経済学 依田高典(京都大学教授)中央公論新社刊 経済学は、物理学に引け目を感じ、数理を用いた理論を取り入れてきた。ところが、数理経済学で構築した理論は、実際の人間の不合理な行動には当てはまらない。人間には感情があるからだ。ときには、損だ…

読書32 公共事業が日本を救う

公共事業が日本を救う 藤井聡(大学教授 土木計画学)文春新書 必要な公共事業が行われていないことは、土木計画の専門家からみれば、日本の危機でしかない。今すぐ崩壊してもおかしくない橋や、大地震に耐えられないことが明らかな脆弱な都市インフラ。 し…

読書31 物理学と神

物理学と神 池内了 集英社新書 デカルト以来、自然科学者は、与えられた物質や定数から、反応や法則を明らかにすることを仕事としてきた。要する与えられた摂理を追求するのであって、なぜその法則が存在するのかという目的を研究することは研究対象外だった…

読書30 「感情の整理」が上手い人下手な人

「感情の整理」が上手い人下手な人 和田秀樹(精神科医) 新構社ワイド新書 感情のなかでも一番やっかいなのが、「不機嫌」。周りの人間からすると何に不満なのかわからない。不満ならいってくれればいいのにとなるのだが、そもそも本人にも何が不満なのかわ…

読書29 田中角栄の昭和

田中角栄の昭和 保阪正康 朝日新聞出版 田中角栄はどう歴史に位置づけられるのか、というテーマなのですが、田中角栄を描くということは昭和そのものを辿ることにほかなりません。 その意味では、田中角栄いう政治家は、日本が一度は通過しなければならなか…