読書30 「感情の整理」が上手い人下手な人

「感情の整理」が上手い人下手な人
和田秀樹精神科医) 新構社ワイド新書
 感情のなかでも一番やっかいなのが、「不機嫌」。周りの人間からすると何に不満なのかわからない。不満ならいってくれればいいのにとなるのだが、そもそも本人にも何が不満なのかわからない。
 結局周囲の人間にも本人にも損失になる。いつでも機嫌の良い人になろう。
 不機嫌をふりまき、威圧感を与える社長は多い。あるいは政治家などでもそうかもしれない。しかし、これは、前頭葉の衰えに過ぎないのだ。
P17
 「喜怒哀楽」の感情に素直に従うのはとても大切なことです。明かりも喜びも、それが沸き起こったときがいちばんわかりやすい感情で、その場でごまかしてしまうと「不機嫌」というわかりにくい感情に変わってしまうのです。
P44
 わたくしの書く順番が逆になったかもしれませんが、機嫌のいい人は「自己愛」が満たされているのです。誰にでもある本能的欲望と言っていい「自分を愛する気持ち」が満たされているから機嫌がいいのです。
P172
 しかし、そうなってしまった最大の原因は、自分の感情コントロールができなくなったからなのです。それは、年齢による前頭葉の機能低下に過ぎないのであって、別に精神的に強くなったのではありません。