なぜ人間が存在するのか

 佐藤勝彦教授のインフレーション宇宙論

 素人には、佐藤教授がノーベル賞を受賞しないのが不思議です。
 これから受賞するのでしょうか。

 無からなぜビッグバンが起きたのか。

 真空といっても物理的には「ゆらぎ」が必ず存在する。
 このゆらぎからパッと爆発が起こった。

 インフレーション理論とは、最初に発生した素粒子よりも小さい点が、
 1秒の1兆分の1をさらに1兆分の1にして、またさらに10億分の1以下にした瞬間に1センチにまで異常膨張した現象を指す。

 つまり、素粒子がその性質を失わずに、
 そのまま極大にまで拡大したことになる。

 素粒子の発見がビッグバンの解明に役立つのはこのため。
 初期宇宙は素粒子の性質をそのまま持っていたのだから。

 その後、物質の密度が高すぎて光も通さない状態から、
 素粒子が落ち着き、光がと飛び回れる状態になった。
 これを「宇宙の晴れ上がり」といい、今に至る。

 物理学は、この現象は何度でも起きるはずだと考える。
 つまり宇宙は無数に存在するのだ。

 そうなると、
 そのうち一つくらいは、
 人類に好都合な条件を備えた宇宙が存在する。

 それがこの宇宙。
 これを「人間原理」という。