縄伸びは江戸時代の経済政策
一般には、
縄伸び(登記簿の面積<実際の面積)の原因は、
農民が重い地租をごまかすために縄が伸びたことにした。
当時の測量がいいかげんだったということでもある。
と説明されてますが。
これって、ウソなんですね。
仮に、焼畑だと実際に利用する面積以外の予備地がいくつも必要だった。
予備地にまで地租がかかったら焼き畑農民は生活できない。
そこで、役人の側が面積を減免して登記してくれた。
地租を減免すべき土地を役人側が配慮してくれたのだ。
さらに、所有権を適正化させるための政策でもあったと。
江戸は世界一の人口を誇る成熟した政治都市だった。
悪政と窮乏する農民のイメージは明治政府が作ったプロパガンダ。
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縄伸びの話
縄伸びの実態とは、江戸時代の耕作権を主体とした土地利用の実態と土地台帳・附属地図を基礎とした近代的な土地所有権の間に横たわる現実の矛盾を調整し、近代的な土地所有制度を確立するための人々の知恵だったのではないだろうかと。