幸せを測る物差し

 2月27日(土)の日経新聞朝刊のコラム「大機小機」は、国の成長を測るのに国内総生産(GDP)を用いるのはそろそろやめてはどうか、という内容です。もはや耐久消費材が国民のあこがれではなくなったてしまったのだから、幸せを測る物差しも経済的な指標から何か別のものに変えるべき時期にきているのではということです。
 この言説には同意できます。GDPとは日本のあらゆる経済活動の結果にすぎないのですから、GDPの拡大を目標に国が政策を考えるというのはこれからの時代適切だとは思えません。
 老年期に入る日本経済という視点で考えれば、高齢者にふさわしい成長、つまり精神的な成熟を求めるべき時期にきているのではと思えるのです。
 それは具体的には社会保障の充実とそのための再分配政策にあると思います。