読書14 発達が気になる子のサポート入門

発達が気になる子のサポート入門―発達障害はオリジナル発達
阿部利彦(教育相談専門家)学研新書
 うちの長男は、とても個性が強くこだわりが強い性格。発達障害ではない(と思う)のですが、育児の参考のためと単純な好奇心から手に取ってみました。
 子育ては、相手が子供とはいえ、やはり一人の人間と向き合うのだから、その子の気質やプライドを尊重することが大切です。
 どうしても親は、「なぜそれができないのか」「それぐらいがまんしなさい」と子供に対して要求してしまう。
 しかしちょっと考えてみて、というのが本書。
 たとえば、黒板に爪を立てる音のする教室で勉強に集中できますか?発達障害のある子は、感覚が過敏なことが多く、通常の教室の騒々しさはまさに黒板をひっかく音に等しいとのこと。自分の一番苦手なにおいや音、場所で集中しろと言われてできるか。
 「そのくらいのこと」ではないですね。それをそのくらい我慢しろ、といわれ続けるとどうなるか。本人のためにならないのは明らかです。
 著者によると発達障害という呼称は適切でなく、「オリジナル発達」なのだそうです。