読書メモ44 拝啓 大阪府知事 橋下徹様

 拝啓 大阪府知事 橋下徹
 羅針盤プレミアムシリーズ 倉田薫
 大阪府知事選に出馬を表明した池田市市長です。
 知事就任時に橋下氏を泣かし、「泣きたいのはこっちや」と言ったあの人です。
 今まで市長と知事の間で調整役を務めていただけに、橋下知事を公正に評価しようと努めていますが、「良いのは決断のスピードと官僚に食ってかかる恐いもの知らずなところだけ。後は全然ダメ」というのが本音と見受けました。でなければ、知事選に出馬しないはず。
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 「平松」 僕は正直、ようわからんです。僕の年代からしてみると、ほんまにわからん。この人、なんのために、知事にならはったのか。しかも、東京都は市か都かわからん中で、大阪府は日本の都道府県広域行政体の中で、ナンバー1のところなんですよ、経済規模や財政規模で言うても。そのトップになっていながら、しかも四〇代というあの若さでなっているのに、誰のためになにをしたい、というのが見えないのは悲しいことですよ。
 「倉田」 大阪府民のためになにをしたいのか、というところが見えないにも関わらず、府民のために頑張ってくれていると錯覚している府民が多い。このミスマッチがずっと続いている。だから、我々が冷静に判断して、そろそろ言うべきことを言わないといけないんですね。