デフレ時代の所得再分配

 日本の政府の財政赤字国債で賄われている。投資先のない民間の資金は国債に向かう。
 ユーロ危機についても、欧州中央銀行がスペイン国債を買い取ることで乗り切ろうとしている。結局はドイツなどの富裕国の民間資金が使われているのだろう。
アメリカでも長期金利が歴史的低水準だという、つまり米国債が買われていると言うことです。
 デフレ経済では増税はものすごく難しい。しかし資金の投資先がないから国債は消化できる。そのこと自体が低金利を生みだす。
 インフレ時代は、景気の変動が大きいから税収が読めず、物価も数年後にはどれだけ上昇しているかわからない不安があった。
 それに比べるとデフレ経済はものすごく安定している。来年の状況が不明ということはない。
 所得再分配国債で行われているのが、デフレ時代だと思う。
 だとすれば、日本は世界に20年先駆けていることになる。
 いつまでこれが続くのだろうか。
 破綻する前に世界経済の構造が変わるのだろうか。