読書2 大人のための嘘のたしなみ

大人のための嘘のたしなみ
白川通 幻冬舎新書

 著者は、一橋大学卒業後、広告代理店、投資顧問会社を経て作家となるまでにギャンブル、酒、千人斬りの限りを尽くしありとあらゆる人間を見てきたという。

 なるほど、よい嘘は、人間関係を円滑にする。悪い嘘は自分の利益のためだけの嘘だ。よい嘘は、挨拶やほめ言葉の一種に過ぎないといえる。まあ、人間の言葉なんてどこからどこまでが嘘かホントかあまり区別に意味はないと思うが、要は利己的であるかそうでないかが重要なのだろう。
 
「社会認識とは、肉体の衰えとは逆に、年齢を経るごとに成熟していくものだと思う。」

「言葉は悪いが、中途半端な層が一番騙されやすいとも言える。仕掛ける側には、「1億もってるやつは騙しにくい。だが中途半端は落としやすい」という原則があるのだ。これは株に限ったことではない。」