心の税法
行動経済学に「心の会計」というものがあるそうです。自分が稼いだ1万円とギャンブルで得た1万円を価値の違うものと感じてしまうというような、人間の経済的心理を指します。
なるほど同じように「心の税法」も巷間さまざまさな場面でみうけられます。
借金すれば相続税がかからない。隣の資産家は税金をごまかしても税務署から何も言われなかったらしい。税務署出身の税理士は他の税理士が知らない節税法を知っている。
税法は論理のみで成り立つ法律。こうすれば税金を払わなくてすむというようなことはほとんどありません。あったとしてもいつかは改正で規制されます。過剰な節税をした者には増税があり得ますが、その時は救済されません。
では節税とはなんなのでしょう。節税が必要ないなんてことはありません。何もしなかったために本来払わなくて良い多額の税金を払う羽目になってしまうのはいくらでもあります。
経済が複雑になり規制緩和が進むほど思わぬ課税の落とし穴がいたるところに出現します。
過大な課税を避けるための対策は常に必要なのです。