組織再編成税制はなぜ難解なのか

 組織再編成税制、グループ税制の立案担当者による講演会に参加しました。
 組織再編成税制の条文は難解すぎて税理士でも理解できない。
 なぜ、あのような条文にする必要があったのか。
 なるほど、制度の設計方針を聞いてみて納得できました。
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 組織再編、グループ税制は、所得計算マニュアルのような条文構造になっているからこそ、趣旨の理解が必要。
 実は主税局長にはよく怒られた。なんでこんなに法人税を複雑にしたのかと。
 平成13年の組織再編成税制の創設は、あらゆる再編形態を条文化することを目指した。
 税法趣旨による解釈に委ねるという手法はとらないことにした。
 言い換えれば、税法の本質を理解していない人でも、条文さえ読み込めば、実務ができるようにした。
 結果、税法条文だけで組織再編税制を学び税法を語る人達が増えた。
 あるいは税法の本質を知らずに、税制を批判する人が増えたように思う。
 ある意味、13年改正が目指したことであるが、法律の趣旨を理解することが実務家には重要だ。