税理士を目指した理由
税理士会の支部会報に書いた原稿です。
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私が税理士を目指した理由 北支部 白井一馬
自分が税理士を目指した理由は何だったか。誰でもふと思い出そうとすることはあります。経営者の相談相手になりたかった、専門家に憧れた、理論と実務を兼ね備えるのが税理士の魅力だ、など考えていたかなあと思い出すのですが。とはいえ、何も経験がない若造ですから当然素人が理想を想い浮かべていたに過ぎません。
自分なりに税理士実務の本を読んで勉強しましたが、結局税理士試験を目指すのが自然な流れになったように思います。税理士なら何とか合格できそうだ、サラリーマンは向いてないな、というのが実際だった気がする。目指した理由よりむしろ、本当に税理士を目指して良かったのかという不安、試験に合格しなかったらどうしようというあの当時の気持ちは忘れられません。早く合格せねばという恐怖感が、税理士になれた本当の理由なのでしょうね。
日経新聞に「私の履歴書」という連載コラムがありますが、若手時代を語っていても、論者によって深み、視点が違います。
若手の頃なんて皆同じなので、結局、昔を語る今現在の違いなのですね。
そう考えると私が税理士になった理由をどう語れるか。それ自体が年齢とともに変わっていかないといけない。その歳にならないと気付かない過去の自分というのもあると思う。それが年齢を重ねる価値でもあると思うのです。
と、30代最後の歳を迎え、思いました。10年後、私が税理士になった理由をもう一度書いてみよう。何が語れるかな。