知識と判断力

 条文や通達など、税法の知識は自分の方が上なのに、関与先の税務上の問題を解決するための判断では、上司などの年長者にかなわない、このような経験をするたびに不思議でした。税法知識は試験に合格したての自分のほうが豊富なはずなのになぜだろうと。

 経験の違いというのはあると思います。過去に同じような事案を経験済みである場合もあれば、経験の数と種類が多いというのもあるでしょう。

 しかしそれ以上に、年齢とともに経験を活かす能力が向上するのだと思います。
 経験を結びつける応用力やストーリーの構築力です。

 その意味では若いうちは、年長者の体験を聞いても本当の理解はできない。