読書6 ジーパンをはく中年は幸せになれない

ジーパンをはく中年は幸せになれない
津田秀樹「本物の心理テスト」主宰 アスキー新書
 少年期の不安定な心理(思春期の危機)を乗り越え、人間は、アイデンティティを年齢に応じて更新していくべき。思春期のアイデンティティのまま、次々に訪れる人生のステージを迎えてしまったら、とても人生は楽しめない。Tシャツのまま冬を迎えてしまうようなものだ。さらに訪れる中年期の危機を乗り越えて成熟した老年期を送ることができる。
 いつまでも若くあろうとしてジーパンをはき続ける中年は、幸せになれないというのが本書の表題。
 アイデンティティの更新とは、モラルを発達させることでもあるといいます。
モラルレベル1……自分の損得で判断する人。子供レベル。
モラルレベル2……世間や社会のルールで判断する人。正論で相手を論破できると思っている人。正論の応酬に勝者なし。
モラルレベル3……良心で判断する人。ルールに乗っ取っていても良心に反すれば実行しない。ルールに反していても良心が命じれば実行する。
「P30 中年になってしまった、老年になってしまったとがっかりするのではなく、その都度、サナギの中で変態して、新しい自分、新しい生き方を楽しみましょう。若い頃からのジーパンをはき続けることにこだわっていては、幸福にはなれないのです。」