ジーパンをはく中年は幸せになれない(レベル4)

 先日読書メモで、コールバーグ教授のモラルについての以下の分析を紹介しました。

モラルレベル1……自分の損得で判断する人。子供レベル。

モラルレベル2……世間や社会のルールで判断する人。正論で相手を論破できると思っている人。正論の応酬に勝者なし。

モラルレベル3……良心で判断する人。ルールに乗っ取っていても良心に反すれば実行しない。ルールに反していても良心が命じれば実行する。

 しかし、もう一段上のレベルがありました。コールバーグの師匠であるギリガン教授による「ケアの倫理」です。
 コールバーグの倫理はいわば「正義の倫理」。それはときとして独善につながる可能性がある。自分の倫理だけでなく他者の倫理まで考慮してみる。倫理と倫理のつながりで社会が成り立っているのなら、ケアの倫理も成り立つはず。
 さらには、「正義の倫理」と「ケアの倫理」は二項対立的関係にあるのでなく両立するはずです。自分の正義を大切にする、そして常に他人の倫理と比較してみることで、基準値をはずれないようにメンテナンスする。
 医師・弁護士そして税理士は職業倫理が問われるべき職業。ケアの倫理を大切にしよう。