2011-01-01から1年間の記事一覧

読書メモ45 終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか

終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか 水野和夫 日本経済新聞出版社 資本主義で経済成長を成し遂げるには、エネルギーがただ同然で使い放題であることが条件と説明してます。要するに資源国から資源を安く買取り、付加価値を付けて輸出す…

税理士が理解する民事再生法と会社更生法の違い

倒産・再生事案では、すべての財産を評価(評定)します。 民事再生法は、「我が社は破産したら、これだけの配当が可能です。しかし、活かしておいていただけたら、今後の事業利益でこれだけの弁済ができます」というプレゼン資料として、財産評定をする。 …

民事再生法が登場した理由

昔は、再生型の倒産法制には、和議法と会社更生法がありました。 会社更生法は、経営者が入れ替わり、株主も強制的に100%減資されてしまいます。その代わり、抵当権者の実行も禁止してしまうほど強力で重厚な再生手続きです。 これに対し、和議法は、経…

ガラ税

難解税制や、誰も利用しないような規定を議論したり、原稿を書いたりしているだけだとガラパゴス税理士になってしまいます。 じゃ、すっかり難しくなってしまった税法は放棄してよいのか。 税理士が税法でミスするのは論外。 この税制は利用してはいけません…

未就職の会計士問題

会計士の合格発表がありました。 前年に比べ25%減少の1447人です。 大手監査法人は、採用を減らすことを明らかにしていますので、大量の未就職合格者が今年も出現することになります。 合格しても会計士登録ができない。 登録するには事実上、監査法人への…

TPPは歴史の必然か

イタリアの金利が上昇してますが。 しかし、EU圏諸国は、統一通貨のため、自国通貨安が生じず、結果、金利が急上昇しない。したがって、悪性インフレが起こらない。そのため破綻を免れている面もあるように思います。ただ、これは延命だけの効果しかないよ…

国民負担率について

現在の政府債務の増加要因は、社会保障費の自然増と保険料収入減少です。 増税や社会保険料のアップを国民が拒否すれば、それで済むのか。 年金制度とは、つまりは国が強制的に親の世代を養うという制度であって、仮に年金を廃止したり大幅に減額してところ…

オリンパスの上場維持

オリンパスの株価は、東電並みの暴落ですが。 上場廃止を織り込んでいたと思うのですが、上場は維持されそうだとの報道もあります。 粉飾は過去のことであり、現在の貸借対照表は健全。 税理士の感覚だと、期ズレによる過去の過少申告については、期ズレが解…

ギリシアの再生計画案

ギリシャはどうなるのでしょう。 現在は、民事再生を申し立てた状態。 いやでもドイツが主導で、救済すると思ったのですが。 救済されないと、昔の韓国などのようにIMFが緊縮財政を条件に援助することになるのでしょうか。 再生計画案が認められ、債務免…

非営利型一般社団法人は節税に利用できるか

公益制度改革で、誰でも簡単に設立可能になった、一般社団法人。 税法上の区分は次の3階建てです。 3階が、公益認定を受けた公益社団法人(収益事業のみ課税)。 2階が、非営利型の一般社団法人(収益事業のみ課税)。 1階が、全所得型の一般社団法人(…

必要なのは「ありがとう」

開業時に紹介していただいた決算だけの顧問先で、決算報酬などの支払いが遅れがちな会社がありました。 その会社で司法書士の紹介が必要ということになり、知り合いの司法書士を紹介したときに、つぎのように言いました。 「私としても仕事を紹介できて収穫…

能力のなさを知るのも収穫

税理士業をしていますので、情報交換は重要です。 メーリングリスト、勉強会などに参加していますが、情報を得る、知識を得る、ノウハウを得るのは、当然の目的として。 自分の能力のなさを知るのも収穫のうちです。 自分にどの部分のどのような知識、能力が…

読書メモ44 拝啓 大阪府知事 橋下徹様

拝啓 大阪府知事 橋下徹様 羅針盤プレミアムシリーズ 倉田薫 大阪府知事選に出馬を表明した池田市市長です。 知事就任時に橋下氏を泣かし、「泣きたいのはこっちや」と言ったあの人です。 今まで市長と知事の間で調整役を務めていただけに、橋下知事を公正に…

税理士の敵は税理士

税理士が課税判断をミスし、多額の税負担を余儀なくされた納税者が税理士に対し、損害賠償訴訟を起こす。 そもそも税理士のミスはどのように露見するのか。 税理士のミスは、実は他の税理士が指摘するのです。税務訴訟の陰に税理士ありといわれる所以です。 …

大阪のダブル選挙

二重行政が大阪府の諸悪の根源だ。これが解消すれば地盤沈下は止まる。本当?では、現状の実態はどうなのか。 国の行政についての情報以上に、情報がなく大阪府のHPを見てもさっぱり分かりません。 二重行政で今でも無駄な職員が数多くいるのか。実はすで…

アドバイザーへの道

感情的になった依頼者から無理難題を持ち込まれたら。 一つは九州電力の会長の対応です。 ボケと、冗談で、上手に流す。 これはどう考えても今の自分には難しい。 年齢と経験を重ねた人は、それだけで尊敬できます。 もう一つは理屈で納得してもらう方法。 …

進化はどこまで

学生時代に器械体操をやってましたので、今も大会のテレビ放映があれば欠かさず観るのですが。 それにしても技術レベルの進化はすごいですね。童顔の体操少年がゴムまりのように難易度の高い技をスムーズにこなすイメージ。観ていて簡単なのか難しいのか分か…

読書43 生物学的文明論

生物学的文明論 新潮社 本川達雄 生物によって時間の進み方は異なる。一日中動かない生物にとって、1日なんて、時間が経過していないのと同じ。逆に3ヶ月で寿命が尽きてしまうネズミが自分の一生はなんて短いのだろうとは思わないだろう。 このことは、消…

反復運動はダメ

テレビでハンマー投げの室伏選手が語っていました。 反復運動で、同じ箇所に負担をかけるのは30歳を過ぎてからはよい練習とは言えない。さらには、微妙なズレが生じてしまった場合、ズレを反復練習で学習してしまう弊害にも繋がってしまう。 常に異なる動…

政治家は国民を見ていない

今の政治家は国民を見ていないのか。 うーん、逆だと思います。 国民しか見ていないのが、今の政治の弱点でしょう。震災危機時の場当たり的な発言などは、国民の目を気にしすぎているとしか思えません。 あるべき行動、国の将来のために、むしろ国民なんて眼…

原稿の添削

自分の原稿の文章を編集部から修正されて怒る人がいますが。 それはダメ。 自分の原稿に、ほとんど訂正がない場合はかえって不安になります。期待されていない原稿なのではないかと。 私の原稿など、削除、段落の入れ替えの上、この部分は意味が通らないので…

読書42 決断できない日本

決断できない日本 文春新書 ケビン・メア(前沖縄総領事) 論理がシンプルで3日あれば読めます。 状況を把握し、するべきことはすべきであり、現実的に実行可能なことを実行していくしかない。そのために障害となることは何か、理解を得る必要がある人達は…

良い会社ですね

経営コンサルタントは、まず会社の問題点を指摘しないと仕事になりません。何も問題がないのなら専門家なんて不要です。 弁護士も同じです。会社のトラブル、人生につまずいた人がたどり着くのが裁判所。 その点、税理士は気楽ですね。「良い会社ですね」「…

脳みそが育つのを待つ

子育てとは、子が自分で理解し自覚を持つようになるのを待つ以外ありませんね。しつけが厳しいか放任かは本質的には関係ありません。スポーツの指導も、いくら上手に技術を指導しても、本質は選手が技術を習得するのを待つしかないわけです。 これって、自分…

読書41 「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか

「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか 開沼博 青土社 今は脱原発と騒いでるだけで福島は何も変わっていないし解決されることもないと論じてます。 戦後、地方がとった戦略は選民の知事による反中央、反官僚だった。 しかし、地方は何が何でも中央か…

税法にひれ伏す

日経新聞の私の履歴書は、日本画家の小泉淳作氏。 印象的だったのが、自然を描くには、何が必要かという説明。自然を愛しているなどというのでは甘っちょろい。自然を畏敬し、ひれ伏してこそ自然と一体になった水墨画が描ける。 税理士にも当てはまると思い…

勤務税理士の独立2

私が目指す税理士像です。 私の知り合いの成功している先生方を見ていての感想でもあります。 紹介したくなるような自慢できる税理士になれ。 経営者が引退するまで何も起きないのが一番の節税だ。節税テクニックに走らない。 語れるものを持て。 税法は俺が…

勤務税理士の独立

開業して1年半の私ですが、勤務税理士から独立開業するという同業者へアドバイスするとすれば。 勤務時代10年間で1件も客を取ったことがない自分がどうやって客を取るのか。とても予想できない。というところからのスタート。 かつての上司、先輩の紹介…

ドイツは羨ましい?

昔は、アメリカ経済に問題が生じると真っ先に買われるのがマルクであり、マルク高、ドル安傾向が常況だったと聞いています。つまり今円が買われるのと同じ。 ドイツと日本は経済構造が似ているので、今現在、本来ならドイツは通貨高になるべきところ、欧州財…

税理士試験 法人税法

第1問の理論問題で早速グループ税制が出題されてました。 債務超過の100%子会社から簿価1億円、時価1千万円の貸付金を支援目的で簿価で買い取ったときの課税関係を論じなさい。(親会社) 貸付金 1千万円 / 現金 1億円 子会社株式(寄附修正) 9…