読書メモ

読書65 一生モノの顧客を獲得する方法

一生モノの顧客を獲得する方法 河本 扶美子 ダイヤモンド社 士業向けの顧客獲得本。パーソナルブランドの獲得が重要とのことばにひかれ買ってみました。 読んでみましたが。うーん、違うと思います。 士業の場合、 ①顧客獲得はすべて偶然から。 ②そして、目…

読書64 すみませんの国

「すみません」の国 日経プレミアシリーズ 榎本 博明 相手の本音がわからない場合。相手の意見を聞き、自分の意見を真正面からぶつけ合い妥協点を見いだすしかない。これが欧米の本音の議論。 相手の本音は分かっている。しかしどこで妥協すればよいのかはお…

読書63 ほんとうの親鸞

ほんとうの親鸞 島田裕巳 講談社現代新書 鎌倉新仏教の宗祖として抜きんでた存在の親鸞。歎異抄は親鸞の死語30年経ってから弟子が編纂したもの。著作はほとんどないため、本人の思想を伺わせる書物はない。カリスマでも超人でもなく、生涯揺れ、惑い続けた…

読書62 物語論

物語論 木村俊介 講談社現代新書 作家、漫画家、美術家が物語を生み出すとは何かを語ります。週間連載をこなす漫画家が深く語っているように思う。熾烈な競争に身を置いているからだろうか。作家は自分の感情を言葉遊びで表現している人が多い。あまり深みが…

読書60、61 古事記創刊1300年

はじめての日本神話 ちくまプリマー新書 坂本勝 『古事記』神話の謎を解く 中公新書 西條勉 古事記は編纂されたのは712年なので今年で創刊1300年ということになります。 民衆が誰でも知ってる神を無名の誰も知らない神にしたり、地域信仰の対象だった…

読書59 財務省支配の裏側

財務省支配の裏側 政官20年戦争と消費増税 中野雅至(元経産相官僚) 朝日新書 官僚でも予算を配分する財務省と他の省庁とは立場が異なる。官僚を一括りにはできない。 本当に官僚が好き放題しているなら消費税は10年前に引き上げてます。 個々の官僚は目…

読書メモ58 市場検察

市場検察 村山治 文藝春秋 > 金融動乱 金融庁長官の独白 > 五味廣文(元金融庁長官) 日本経済新聞社出版 > あの時の経済情勢ではやむを得なかった、当時の法整備ではあれが限界だった。結果論では何とでも言える。このような言説が並びます。 > ただ、検査…

読書メモ57 好きなことだけで生き抜く力

好きなことだけで生き抜く力〜自分基準の仕事で世界一になれ〜 宮脇修一(海洋堂社長)WAVE出版 男なら誰もが買ってしまった食玩の海洋堂社長が語ります。 すべての論が自信の表れです。以下が本音とお見受けしました。 1 儲けのことなんて考えてません…

読書メモ56 なぜ日本の政治はここまで堕落したのか

なぜ日本の政治はここまで堕落したのか 榊原英資 朝日新聞出版 江戸時代の地方分権の流れが今の政治の原型です。 地元の武士と名士が庶民の事情を酌み分け、草の根レベルで地域を掌握していた。それが自民党の族議員の源流。 一方で明治政府はエリート高級官…

読書メモ55 金融動乱 金融庁長官の独白

金融動乱 金融庁長官の独白 五味廣文(元金融庁長官) 日本経済新聞社出版 元金融庁長官が長銀、日債銀の破綻処理、UFJ銀の検査忌避問題、りそな銀行の一時国有化を語ります。 あの時の経済情勢ではやむを得なかった、当時の法整備ではあれが限界だった。…

読書メモ54 強い者は生き残れない

強い者は生き残れない 環境から考える新しい進化論 吉村仁 新潮選書 強い者が生き残るのではなく、変化する者が生き残る。 変化さえすればよいのか。これも間違いですね。変化したがために倒産する企業はいくらでもあります。 誰が生き残るのかを決めるのは…

読書53 日露戦争、資金調達の戦い

日露戦争、資金調達の戦い 板谷敏彦 新潮選書 戦争で一番重要なのは間違いなく資金調達です。しかし、日本は資金調達する前にロシアと開戦してしまった。 そして外債発行のため政府からロンドンに派遣されたのが高橋是清です。 当時の金融市場はヤコブ・シフ…

読書52 日本の個性

日本の個性 各分野の専門家9名 新人物往来社 「文化」「漢字」「装い」「教育」「王権」「戦争」「神話」「宗教」「哲学」の専門家が日本の個性を語っています。 文化が個性を作り、その個性が文化を作ります。国も個性からは逃れられませんが、個性が救っ…

読書51 どうして時間は流れるのか

どうして時間は流れるのか 二間瀬敏史 PHP新書 自然はエントロピー増大の物理法則から逃れることはできません。 しかし、宇宙では星が形成され、生命は進化し、社会も人間も進化する、エントロピー増大とは逆の現象が起こっているではないか。以前からの…

読書50 百姓たちの幕末維新

百姓たちの幕末維新 渡辺尚志 草思社 30年間、江戸時代の村と百姓を研究してきた著者が語ります。 不作で年貢が納められない百姓が、農地を担保に借金をするとする。結局返済できず、質流れになっても、元金さえ準備すれば取り戻すことができる無年季的質…

読書49 個人間利益移転の税務

利益移転の税務〜?をQAでわかりやすく解説〜 大蔵財務協会 小林 磨寿美 (著)、濱田 康宏 (著) 税法勉強仲間であり、現在共著の執筆を進めている濱田康宏先生の著書が発売されました。 相続や現金の贈与は典型的な利益移転です。誰でも相続税と贈与税を意…

読書48 砂糖の世界史

砂糖の世界史 川北稔 岩波ジュニア新書 2012年は時代の転換点になる、と年頭にみなさん語ってます。 間違いではないですが、それなら、いつだって今年こそは歴史の転換点です。昨年だってみなさんそう語ってました。500年前でもそれは同じです。 今が…

読書メモ47 レーガン

レーガン いかにして「アメリカの偶像」となったか 中公新書 村田晃嗣 レーガン大統領就任時のアメリカは、ドル高による貿易赤字、インフレ、社会保障費の増大、冷戦などいくつもの問題を抱えていた。 レーガンは、これらの問題を解決するのではなく、問題を…

読書メモ46 終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか(続き)

終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか 水野和夫 日本経済新聞出版社 永久に成長し続ける。 資源は無尽蔵だ。 そんなことあり得ないのは明かです。 成長することを想定しない資本主義はあり得ません。しかし、化石燃料が有限だとすれば、資…

読書メモ45 終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか

終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか 水野和夫 日本経済新聞出版社 資本主義で経済成長を成し遂げるには、エネルギーがただ同然で使い放題であることが条件と説明してます。要するに資源国から資源を安く買取り、付加価値を付けて輸出す…

読書メモ44 拝啓 大阪府知事 橋下徹様

拝啓 大阪府知事 橋下徹様 羅針盤プレミアムシリーズ 倉田薫 大阪府知事選に出馬を表明した池田市市長です。 知事就任時に橋下氏を泣かし、「泣きたいのはこっちや」と言ったあの人です。 今まで市長と知事の間で調整役を務めていただけに、橋下知事を公正に…

読書43 生物学的文明論

生物学的文明論 新潮社 本川達雄 生物によって時間の進み方は異なる。一日中動かない生物にとって、1日なんて、時間が経過していないのと同じ。逆に3ヶ月で寿命が尽きてしまうネズミが自分の一生はなんて短いのだろうとは思わないだろう。 このことは、消…

読書42 決断できない日本

決断できない日本 文春新書 ケビン・メア(前沖縄総領事) 論理がシンプルで3日あれば読めます。 状況を把握し、するべきことはすべきであり、現実的に実行可能なことを実行していくしかない。そのために障害となることは何か、理解を得る必要がある人達は…

読書41 「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか

「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか 開沼博 青土社 今は脱原発と騒いでるだけで福島は何も変わっていないし解決されることもないと論じてます。 戦後、地方がとった戦略は選民の知事による反中央、反官僚だった。 しかし、地方は何が何でも中央か…

読書40 不完全な時代

不完全な時代 坂村健 角川ONEテーマ21 科学技術の進歩で、人間はその便利さに慣れてしまい、退化しているといいます。 でもそれってちがいますね。仮に昭和の時代に比して現代人が退化しているというのなら、昭和の人だって明治時代に比べると退化して…

読書39 大発見の思考法

大発見の思考法 文春新書 山中伸弥 益川敏英 医師としての挫折とそこから這い上がった山中教授が語る理想や夢よりも、個人的には、目の前の仕事を遊びとして楽しむ益川教授の姿勢に共感しました。 益川教授はノーベル賞受賞を「別にうれしくない」と発言し話…

読書38 意識とは何だろうか

意識とは何だろうか 下條信輔 講談社現代新書 見えている(認識している)もののみで判断したがるのが脳。見えない要因によって、現状が認識できないのを脳は嫌う。 しかし、論理的に考えなければならないとき、状況の外にあるのが問題の本質であることは多…

読書37 いま、知らないと絶対損する年金50問50答

いま、知らないと絶対損する年金50問50答 太田啓之 文春新書 年金は適切な改革をすれば制度は充分維持できるとする論。 そのため何が必要か。筆者によると次だという。 デフレに併せて、年金支給額を減額させる制度(マクロ経済スライド)をキチッと機能…

読書36 選択の科学

選択の科学 文藝春秋 シーナ・アイエンガー(コロンビア大学教授) 今日一日何を選択しましたかと、日米の学生にアンケートを取ると、アメリカの学生は、日本の学生が選択とは捉えていないことまで、たとえば目覚ましのアラームのボタンを押すことから歯みが…

読書35 イギリス近代史講義

イギリス近代史講義 川北稔 講談社現代新書 産業革命は、生産の革命と思われているが労働者が禁欲主義で幾ら働いても産業革命は起こりえなかった。需要・消費の爆発的な増加が必要だ。 イギリスでは、14歳になればよその家へ奉公へ出る習慣があった。10…